先に名前の話をします。住信SBIネット銀行は、2026年8月3日にドコモSMTBネット銀行へ商号変更しました。公式サイトにも「2026年8月3日に、私たちは『ドコモSMTBネット銀行』に変わりました」と明記されています。サイトのドメインは netbk.co.jp のままです。
以下、この記事では現在の名称であるドコモSMTBネット銀行と書きます。
実際の画面です。この銀行の法人口座にログインすると、いまはこう表示されます。
会員向けの画面にも改称の告知が出ているので、既存の契約者にとっても手続きは何も変わりません。口座番号も支店も、これまでのまま引き継がれています。
ついでに、この画面の左下に「今月の振込手数料 145円」と出ています。他行宛の振込を何度か行ったあとの実績値です。振込件数に応じた優遇が効くと、1件あたりの手数料はこの水準まで下がります。都市銀行の法人口座では、他行宛は1件330円から550円かかるのが一般的です。
結論から言うと、バーチャルオフィスの住所で法人口座を開くなら、ここが最も現実的な候補です。理由は必要書類の少なさにあります。
必要書類が運転免許証だけ
公式サイトが法人口座の特長として最初に挙げているのが「必要書類は運転免許証だけ」です。
- オンライン完結。来店不要
- WEBから24時間365日申込可能
- 最短翌日から口座を利用できる
- 口座維持手数料・インターネットバンキング利用料は無料
- 口座開設でデビットカードが付帯(審査不要)
- 他行宛の振込手数料が、振込件数に応じて最安130円(税込)
他の銀行では、登記事項証明書、印鑑証明書、定款の写し、実質的支配者の申告書、事業内容の確認資料といった書類を求められるのが普通です。それが運転免許証1点で始められるというのは、設立直後の法人にとって決定的な差になります。
ただし「書類が少ない=審査がない」ではありません
提出書類が少ないぶん、銀行側は法人番号や登記情報を自分で照会し、申込内容と突き合わせます。実質的支配者の申告も別途必要です。書類が少ないのは手続きが軽いという意味であって、審査が甘いという意味ではありません。
何行も落ちた法人が、最後にここで通りました
運営者はこの15年で10社以上の法人設立に関わってきました。その中に、銀行審査にことごとく落ちた法人があります。
都市銀行はもちろん、規模の小さい銀行も、他のネット銀行も通りませんでした。そこで最後の手段として申し込んだのが、当時の住信SBIネット銀行、いまのドコモSMTBネット銀行でした。ここで口座が開けました。
これは「必ず通る」という話ではありません。ただ、他で全滅したあとの選択肢として実際に機能したという記録です。順番として最後に残しておくより、むしろ最初に申し込む価値があると考えています。
業種によって、結果はかなり変わります
落ちる理由は住所だけではありません。むしろ業種のほうが大きく効きます。
運営者が関わってきた事業には、広告代理店や化粧品の通販がありました。通販、とくに化粧品や健康食品の定期購入モデルは、金融機関が慎重に見る業種です。過去に定期購入をめぐるトラブルが多発した経緯があり、口座が不正利用された事例もあったためです。
同じようにバーチャルオフィスで登記していても、受託開発やコンサルティングのように取引先と契約書が残る業種と、不特定多数の消費者から少額を集める通販とでは、見られ方が違います。
自分の業種が警戒されやすいかどうかは、先に把握しておいてください
化粧品・健康食品の通販、情報商材、暗号資産関連、投資助言、古物売買などは、書類が揃っていても慎重に見られる傾向があります。該当するなら、事業計画書と取引の証跡をより厚く用意してください。「バーチャルオフィスだから落ちた」と思っていたら、実際は業種で落ちていた、というケースは珍しくありません。
申し込む前に整えておくもの
運転免許証だけで申し込めるとはいえ、通す確率を上げる準備はあります。
法人番号で登記情報が引ける状態にする
設立登記が完了し、国税庁の法人番号公表サイトに情報が反映されてから申し込んでください。登記直後は反映までに数日かかることがあります。
会社名で検索して何か出てくる状態にする
1ページでかまいません。事業内容、代表者名、連絡先、特定商取引法に基づく表記。通販をやるならこの4つは必須です。
これは一般論ではありません。実際に、開設手続きの途中で事務担当者から「法人のホームページを見せてほしい」と言われました。
そのときはまだ事業を何も始めていませんでした。売上もゼロ、取引先もゼロです。それでも申込の前にホームページだけは先に用意しておいたので、その場で見せることができました。結果として口座は開設できています。
正直なところ、あれに意味があったとは思っていません。事業を始めていない会社のホームページに、いったい何が書いてあるというんでしょうか。書けるのは「これからこういうことをやります」という宣言だけです。それを見て何が確認できるのか、いまだによく分かりません。
しかも、いまはホームページなんて数時間で作れます。誰でも簡単に用意できるものを見せることが実体の証明になるのなら、用意したい人ほど簡単に用意できてしまうわけです。本当に確かめたいことが確かめられているのか、疑問は残ります。
とはいえ、求められるものは求められます。文句を言っても口座は開きません。銀行のために作りました。
いまの時代、ホームページを1枚作ること自体は難しくありません。無料のサービスを使えば数時間でできます。その数時間を惜しんだせいで口座が開けないというのは、あまりにもったいない。
最低限これだけ載せておく
会社名(登記した正式名称)/代表者名/事業内容/所在地/連絡先。通販をやるなら特定商取引法に基づく表記も。凝ったデザインは要りません。「この会社は実在して、これをやろうとしている」と担当者が確認できれば十分です。申込ボタンを押す前に、URLがすぐ出せる状態にしておいてください。
実質的支配者を整理しておく
議決権の25%超を保有する個人が誰か。1人社長なら本人ですが、共同出資なら申告内容を先に確認しておくと手戻りがありません。
郵便物が確実に受け取れる状態にする
キャッシュカードやデビットカードは書留で届きます。バーチャルオフィスなら、簡易書留の代理受け取りに対応しているか、店舗で直接受け取れるかを先に確認してください。ここで詰まると開設が止まります。
「住信SBIネット銀行」で調べている人へ
改称からまだ日が浅いため、検索して出てくる情報の多くは旧名称のままです。手続きや商品性は引き継がれていますが、公式サイトの表記、アプリ名、書類の記載はすべて新名称に変わっています。
登記や契約書に銀行名を記載する場面では、現在の商号で書いてください。古い記事を見ながら手続きすると、名称の食い違いで確認が入ることがあります。
まとめ
- 2026年8月3日に住信SBIネット銀行からドコモSMTBネット銀行へ商号変更
- 必要書類は運転免許証だけ。オンライン完結で最短翌日から利用可能
- 他行で全滅した法人が、最後にここで開設できた実例がある
- 書類が少ないのは手続きが軽いだけで、審査がないわけではない
- 落ちる要因は住所より業種。化粧品通販などは慎重に見られる
- 申込前にホームページを用意しておく。実際に担当者から提示を求められた
- 書留の代理受け取りができるバーチャルオフィスを選んでおくこと
法人口座全体の考え方はバーチャルオフィスで法人口座は開けるのかにまとめています。書留の代理受け取りや郵便転送の頻度は、12社の比較表で確認できます。



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